まどろみ















今日は、久々に 何も無い日で 私は一日”寝子”と書いて”ネコ”でいようと 思ってたのに……。










「なーんで、あたしが 冬獅郎の自室を 掃除しなきゃなんないのよ!」






掃除機も クイックルワイパーも無ければ、ダスキンモップも 無い。


(畳は、ダスキンしちゃいけないなんて 細かいツッコミは 置いといて。)






男の子の部屋にしては(って、マンガでしか 知らないけど……)片付いてるから、箒で 掃くまでは 案外 簡単だった。







問題は、ココから。







あいつは、こともあろうに ゴム手袋でさえ無い この異世界で 『雑巾がけをしろ』と言った。



それも ご丁寧に『固くしぼれよ』って、忠告つき。



それって、つまり カラ拭きじゃダメって 事だよね。



出来ないって言うのは、癪だから きっちり 拭きあげて やろうじゃないか。




























”たらい”か”桶”をもらいに 乱菊サンの処へ行こうとすると 部屋の入り口に 冬獅郎が 立っていた。






「どうしたの?隊主会は 終わり?」


冬獅郎は、相変わらず 不機嫌そうな 仏頂面で、



「あ、ああ」



と、視線を外して ぼそりと 一言。




いつから、居たのかな?


隊長さんたちって、霊圧 自由に上げ下げするし、気配は 消すし、移動は 早いし、文字通り 神出鬼没なんだから……。






「そこ、どいてくれない?掃除の 邪魔だよ。」



別に 脇を すり抜ければ、通れない訳 じゃないけど。



。」



「なに?」



「座れ。」



「なんで?ご所望の”雑巾がけ”終わってないんですけど。」





少なからず……いや、大いに 嫌みったらしく 言い返す。





「いいから、座れ。」




冬獅郎は、襖を きっちり閉じると あたしの肩に 手を置いて、あたしを部屋の中に 押し戻す。


「いったい 何?」



よく わかんないけど………多分………見下ろされるのが 嫌だから……かな?



「もう、仕方 ないなぁ。」



持ってた 箒を 脇に 置いて、あたしは 畳の上に 正座した。




「何なの?掃除の追加?あんまり 難しい注文は―――。」


冬獅郎は 何も言わず、突然 横になって あたしの膝に 頭を 乗せた。





―――――これって、膝枕?!!





「ちょ、ちょっと!」



「うっせーっ、黙れ。」



あたしの膝の上で あさっての方向を 見ている冬獅郎は、そう言うと ほんのり 頬を染めた。




「君、見下ろされるの、嫌なんじゃないの?」


「お前に、そんな事 言ったか?」


「違った?」





冬獅郎は、ゆっくり 目を閉じた。





不機嫌そうな声とは 対照的な 横顔が 可愛い。








「お前は…… なら……いいんだ。」






いつも 深く 刻んでる 眉間の皴も、 今は 消えて





 安らかな寝息を 立て始めた。





「もしかして…………寝ちゃった?」






――――早っ!






冬獅郎の手が、すぅーっと 動いて あたしの膝に 添えられた。



その手に、そっと 触れてみる。




――――暖かい。






信じられないけど、本当に寝ちゃった?





「いつも、いつも、精一杯 背伸びして 頑張ってるモンね。そりゃ、疲れるだろ?」









その寝顔が









―――――こんな事 言うと 怒るだろうけど―――







子供みたいに、幼く見えて、






知らぬ間に 頭を撫でていた。



















今は、ゆっくりお休みよ。




ずっと、こうしてて あげるから…………



























































「イッタ〜い!」


「ふん、いつまでも 同じ姿勢で 居るからだ。」




冬獅郎が そっぽを 向いて、ぼそぼそと 呟いた。




「何、それ?誰の所為だと―――――」




その 憎たらしい両頬を 摘んで 引っ張ってやる。




「ひゃひぇひょ〜(やめろー)」


「あたしの痺れが、とれるまで 君も我慢しろ!」





あたしは 冬獅郎の部下じゃないし、



命令なんて 聞いてやらない。































けど















お願いなら




きいてあげない事もない。





























だから


















疲れたなら








いつでも















あたしントコへ おいでよ。





































































〜 * 〜 * 〜  〜 * 〜 * 〜








短編夢、初挑戦です。
って、短っ!
自分的には、連載の延長で、二人は ある程度 意識しあってることになっていて、
冬獅郎は 二人っきりになる機会を 待ってて、
掃除 頼んだのも 目的は そっちにあったわけで……。
展開が 唐突で 急なのは、彼の頭の中では
>と ふたりっきり、と ふたりっきり♪♪』って、盛り上がって、前の晩なんか 寝てなかったりして……
って、そこまで いったら ストーカー?
そんなの 冬獅郎じゃないじゃん!!

お詫びして 謝罪して 陳謝して 顔洗って 出直します。


でも、不器用で こんな風に 予想外の行動に 出られた時って ドキドキ しない?

私だけ?



  とにかく!

冬獅郎に 膝枕して あげたいよね…………へへへ。



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