雨の日 (中編)













雨の瀞霊廷に 珍しく 活気ある歓声が響いている。


バトミントンに沸く四番隊道場からだった。





の 出番は決勝戦。



今は、両者譲らず白熱した展開の一角VS弓親の試合を 花太郎と並んで観戦していた。





「花太郎くん、おしかったね。」

「い、いえ 僕なんか・・・」

「ううん、花太郎くん 筋がいいから、練習すれば上手くなるよ。」 

「練習・・・・ですか?」

「うん。時間見つけて、特訓したげるよ♪」

「そ、それは・・・・嬉しいような・・・恐ろしいような・・・

「えー?!ナニ?嫌なわけぇ?」

「いえ!違います、違いますっ!ヨロシクお願いします!!」


花太郎が両手を揃えて ぴょこんと頭を下げた。


「こるらぁー、 !!男の決闘から、ナニ 目ぇ離してんだっ。てめぇ しっかり目ぇ開けて見てねぇと 犯すぞ、こるらぁ!」

「一角、どさくさに紛れてちゃんに なんて下品な暴言をっ!今のは、いくら一角でも 許さないからね!」


弓親さんが シャトルに スピンをかけて打ち返す。

かなり高度なテクニックに 安物ラケットから悲鳴が聞こえそうだ。


「せっかく、花太郎君が 買ってきてくれたラケット壊したら もう口きかないから!」

「そ、それは 痛いな」

「んじゃ、得物を壊さず、相手を負かせたらは 一日貸切なっ!」 

「いいね、それ。負けても文句は言いっこなしだよ。」

「おうよ!」


一角と弓親サンは激しいラリーの合間に なんだか勝手に話を進めている。


「ちょっと、いったいなんの話?! あたしは、いつ賞品になったっっ?!」


あの二人は、彼らが先遣隊として現世にきてた時からの知り合いだから ほかの死神たちとは違って あたしの”正体”は勿論、何故 特例で十番隊末席に加えられているのか その辺の事情も よく知っている。

それでいて特別扱いせず 仲良くしてくれるのは、見知らぬ世界にたった一人 無期限幽閉状態にある身には とってもありがたい。




そうは言っても、許せることと許せないことがある。




現世ではなく、この”ソウルソサエティ”とかいう異世界に 居なくちゃいけないことは 渋々 納得したし、ココ 瀞霊廷でのルールっていうかマナーみたいなことも学んで おかしなことをしないように気をつけてもいる。




だけど、あたしは あたし。




心を偽って、意に沿わない要求を呑んだりはしない。





「そんなの あたし 認めないからね!」 

「えーっ、ちゃん、一日ぐらい付き合ってくれても」「勝負の最中に 余所見してんじゃねぇ!」


一瞬の隙を見逃さなかった一角が 勝利を収めたが、同時に ラケットが折れたので 惨敗とも言えた。

「あー、ラケット折った!」
「それが どうした?得物は壊れたが、弓親は 打ち返せなかったんだから 俺の勝ちだろ?」

「一角、君が宣言したんだよ。『得物を壊さず、相手を負かせたら』って・・・・忘れたの?」

「そんなややこしい理屈、誰が覚えてられっかってんだ。」

「ほらほら、ちゃん、ご立腹のようだよ。」


弓親さんの ご指摘通り、あたしは ご立腹。


「なんだ 、器が小せぇぞ。俺が今度 現世行って、もっと上物を手に入れてきてやるって。」


―――――強気な発言内容とは反対に 声色に焦りが出まくってるよ、一角くん。
明日から花太郎とミントンの特訓 始めようと思ってたのに、台無しになっちゃったじゃないか。
マジ、許さないから―――――


あたしは、プイッと横を向く。


成り行きを見守っていたギャラリーから 失笑が もれたので、一角の落胆振りが 見なくてもわかる。


さん、さんっ。」


花太郎くんがつつくので 彼が指さす方を見た。


さん、ご機嫌良さそうですね?」


四番隊隊長・卯ノ花烈だった。


「次は、私も 御相手してくださいね」



もしかして、卯ノ花隊長が あたしを元気づけるために 花太郎を 寄こしてくれたんだろうか?



「あ、はい! こちらこそよろしくお願いいたします!」



卯の花隊長は、物腰の柔らかい大人の女性だ。

間違っても、あたしは あんな風には なれないな。




「そう言えば………日番谷隊長を、道場の前でお見かけしましたが……難しいお顔で 帰られましたよ。」



冬獅郎が きてた?
水臭いな。
それなら、声かけてくれればいいのに。



「心配無用です。うちの隊長は、いつも あんな感じです。」

「そう言わず、早く 帰っておあげなさい。」


四番隊隊長は、全てを凌駕する最強の笑顔を 見せてくださった。


「は、はい!今すぐ 戻ります!大事な道場をお貸し下さってありがとうございました!!!」



バドミントンに付き合ってくれた皆さんに お礼を言って、十番隊執務室へ急いだ。
























柚羽です。
短編で さらりのつもりが 話が 膨らんじゃって、UPにも時間かかっちゃった・・・っていうか、一角と弓親を出したら なかなか帰ってくれないンだよぉ。(まだまだ、出足りないらしい)
ふたりのことも好きなんだけど、冬獅郎の出番がぁ〜〜!
次回、後編は出ます!!確実に!!!!
で、ちょっとは 甘い話に・・・・(なるのか?・・・・無理かな・・・ヒロイン、突っ張っちゃうからなぁ〜(><)) 
………To be cotinued.



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